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運輸業務

Qテレビ番組の屋外での収録等に使用される通称「ロケバス」に関して、無許可営業の疑いで業者が逮捕とか又、テレビ局側の責任者も書類送検されたとの新聞報道がありましたが、詳細を教えてください。
A通称「ロケバス」と呼ばれる業者は、大きく二つに分けて、テレビ局系と出版社系とがあり、前者はテレビ番組等のビデオ収録の為のスタッフ、モデル、機材等を運ぶ業務。後者は雑誌出版社の依頼による、スチール写真撮影のためのスタッフ、モデル、衣装等を運ぶ業務となっております。

それぞれ、制作責任者や撮影スタッフ、スタイリストとの<アウン>の呼吸とチームワークが要求され、ロケ地の選定から日程の段取り、「ロケ弁」と称する食事の手配まであらゆる雑用をこなさなくては務まらないそうで、 拘束時間も長くしかも定まっておらず、過酷な業務だと言われております。更に、運搬するものは人間(旅客)だけではなく、撮影に必要な様々な機材や衣装等、貨物運送に該当する場合もあり、そのため車両もバス型、キャンピングカー型、ワンボックス型、貨客兼用型等使い勝手の良いように改造されているものが多いのも特徴となっています。昨年暮れに新聞に載ったのは二社で、いずれも貨物運送の許可は取っていたものの、旅客運送の許可を得ずに、ワンボックスの貨物用車両を椅子だけ乗用タイプの高級な物に取り替えて、スタッフ等(旅客)を運送していたことが発覚したものです。その後、当該事業者宅やテレビ局側を家宅捜索の結果、容疑が固まったとして7月の新聞報道では4社が道路運送法違反で逮捕、番組制作責任者も無許可の「ロケバス」と知っていて使っていたとして同法違反幇助の疑いで書類送検されたという経過であります。この新聞報道を受けて業界内に衝撃が走り、「ロケバス」事業者だけではなく、依頼者側にも法令遵守の意識が広まり、無許可事業者は使わないという動きになりました。今回のように依頼者側にもペナルティーを課すというのは始めてのケースと思われ、当局の並々ならない姿勢が伺われます。
過労運転などによる事故を未然に防ごうと言うだけには止まらない、業界全体の浄化とルール作りが必要と思われます。
多少の痛みは伴うものの今後業界の社会的な認知と、健全な発展を願うところであります。そこで現行法上で合法化するには、事業者の使用している車両の種類、運送するもの等によって乗用旅客・貸切旅客・特定旅客及び貨物運送事業に分類され、現に営業している事業はすべて許可申請する必要があります。乗用旅客は乗車定員10人以下の車両を使用しますが、ワンボックスタイプ車両を使用する場合は特にヘッドレストの強度・通路の幅・乗客が乗り降りするときのステップ幅について、自家用と違う基準がありますので注意が必要です。貸切旅客は乗車定員11人以上の車両を使用しますが、15人乗り程度の車両には、やはり「事業用不適」の車両がありますので要注意です。特定旅客は運送需要者が単数に限られますので、事業実体に合うかどうか注意が必要です。
あとは、貨物運送も含めて各地方運輸局の審査基準(公示)に適合するように事業計画を調整してください。

東京会会員 古屋亨

Qいわゆる「介護タクシー」に関して、一定の改正があると聞きましたが、内容を教えて下さい。
A介護移送サービスにかかる、道路運送法上の取扱いは、NPO法人は「白ナンバー」でも「可」とか、 会員制にすれば許可は不要とか噂が流れたり、厚生労働省と関連する乗降介助の介護報酬請求をめぐり、 青ナンバーと白ナンバーで、地方自治体の取扱いが異なる等、議論を呼んでおりましたが、この度、 国土交通省と厚生労働省の連名で「中間整理案」なるものが、公表されました。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/09/090212_.html

この中で、訪問介護サービス等の提供に伴う運送の取扱いについての中身を見ると、1.道路運送法第4条第1項の規定による一般乗用旅客自動車運送事業(患者等輸送限定)の許可の対象として、ヘルパー等の資格者が要介護者に限定した輸送を行う場合を介護限定(普通セダン可)として追加する。

これにより、4条許可は、(1)法人タクシー、(2)患者等限定(福祉仕様車)、(3)介護限定(セダン型車)の3種類になる見込み。

さらに、会員制等によりあらかじめ旅客の範囲を具体的に明示している場合を条件に道路運送法第43条第1項の特定旅客の対象とする。

以上の4種類は、青ナンバー許可事業者。2.NPO等の非営利事業者については、道路運送法第80条第1項による自家用自動車有償運送(白ナンバー)の許可の対象として、ヘルパーが介護保険サービスと連続して自己の車両で要介護者等に対象を限定して輸送サービスを行う場合を追加する。

また、第80条第1項許可では、指定訪問介護事業者等のヘルパー等が、自己の車で要介護者を輸送する場合には、この指定訪問介護事業者が一括申請することが出来る。国土交通省は3月末には、この有償運送に対する全国ガイドラインと セダン型特区の導入について地方運輸局に通達する見込み。3.上記のとおり道路運送法による許可(第4条・第43条及び第80条のいずれか)を得ることなく介護保険サービスと連続して、輸送サービスをする事は、違法となり、介護報酬の対象としない事とする。4.リハビリテーション事業者等が、自己の施設への送迎として輸送サービスを行う場合は「自家輸送」として取り扱う。
但し、運行管理者等の体制を確保するなどの輸送の安全確保を自主的に図るとともに道路運送法による許可を受けた青ナンバー事業者へのアウトソーシングを促進する事とした。

以上が、中間整理案のポイントとなっており、平成16年度中には、実現する見通しです。既存事業者で、上記の事業に該当するも許可を受けていない事業者には、一定の重点指導期間を設けて、業務適正化、許可取得等に掛かる指導、啓発を重点的に行うとのこと。一方、交通機関未発達の離島や「陸の孤島」内陸部の過疎地に限り、国交省が市町村単位で「ハイ・タク空白地域」に指定し、人口比率に関係なく一律1〜2台で「一般乗用旅客」新規参入を認める見込み。観光客向け青ナンバーの参入を促進するのが狙い。いずれも、近く通達が出るものと思われます、会員各位にはそれぞれの地方運輸局と連絡の上対応をお願いいたします。

東京会々員 古屋亨

Q4月1日の改正で貨物運送事業者も「運行指示書」を作成し、運転者に持たせなければならないと聞きましたが、どういう場合に義務付けられたのでしょうか。
A貨物運送事業法の大幅改正の一つに、営業区域の撤廃が挙げられます。区域の廃止は長距離輸送の帰り荷などの受注がし易く、 着地先々で次の輸送を請けることが容易になりました、インターネットのよる「求車・求荷」のシステムは更にそれを後押ししております。

しかし、これが多くなると、運転手は長期間営業所を離れ、事業者の管理が及ばなくなり、 過労運転や飲酒運転等の事故につながる恐れがあるため、国交省告示(平成15年1月23日第60号)により、一度営業所を出発して 運行できる最高限度を144時間としました。一日24時間で割ると6日が限度ということになります。また、多発する大型車両による重大事故の原因に過労運転・飲酒運転が挙げられるため、今回の改正で事業用車両に関しては、 管理者側の責任を重視し、罰則を強化すると共に輸送安全規則(以下「規則」という)第7条で乗務前点呼と乗務後点呼は 原則「対面」によることを義務づけました。唯一例外は運行上やむを得ない場合(遠隔地で乗務が終了又は開始する場合)のみ 電話等で行うことになります。そこで、規則第7条第3項に言う、乗務前点呼も乗務後点呼も面接によることが出来ない運行とは、 単純に解釈すると3日以上の運行々程の真ん中の日となる。2日までの運行では、1日の内に営業所を出発するとき又は 帰ってきたときに面接による点呼が必要なため、運行途中点呼及び指示書の作成義務は無くなることになるからです。従って、運行指示書が必要な場合とは、「3日以上6日までの運行が予定されるとき」と言うことになります。この場合には、 運行管理者は指示書を作成し(規則第20条第1項第12の2号)、運転者に携行させ、途中少なくとも1回以上の電話による点呼を行い、 この指示書及び写し(営業所には写しを残す)に変更が生じた場合には、変更内容を記録させ、1年間保存(規則第9条の3第4項)することが必要になります。

それでは、出発前は2日の運行日程だった場合に 途中で変更が生じ、3日以上になった場合はどうなるかというと、変更後の運行については 新たに指示書を作成し(規則第9条の3第3項)これに基づいて運転者に電話で指示をすることになります。
ところで運転者は、指示書を持って出発しておりませんから指示の内容を乗務記録(運転日報)に 記録することになります(規則第8条第1項第8号)。以上、運行指示書の必要な場合について記述して参りましたが、 文中にも記したとおり、大型トラック等による事故が後を絶たず、「規制緩和の弊害では?」との声も聞かれる中、 今回の改正も経済的規制は緩和、社会的規制は強化の方向が打ち出されました。これにより、事業全体の活性化を図ると共に、 一方では不適格事業者の増加が懸念されることになりました。そこで当局としては違法事業者の摘発、行政処分等を前提にして 適正化実施機関との連携を強化しつつ、事後的な監査体制の強化を実施しています。更に、処分等の公表は 「別に定める公表基準」に従って各地方運輸局のホームページ等に掲載されています。http://www.ktt.mlit.go.jp/PAGE2/g_syobun_14.htm

東京会々員 古屋亨

Q貨物自動車運送事業法施行規則第一七条第二項第一号に書かれている「譲渡譲受契約書の写し」とは、どのような内容を記載すればよいのでしょうか?
A

営業の譲渡は、商法、独禁法及び各種業法によって規制されている。
運送事業法では国土交通大臣の認可を受けなければ効力を生じないとなっております。
しかし、どの法律でも契約については、その形式が問われていないため、売買契約等民商法上の他の一般的な契約と同様に、当事者間の意志の合致で成立するとされており、合意事項を契約書にして写しを添付することになるわけです。
運送事業法では、認可が必要とするため契約から譲渡の終了まで数ヶ月を要することが通常で、形式上の必要性以外に、当事者が後日の紛争を避け円滑に営業譲渡契約を履行するためにも、合意事項を明確にした書類が必要になる。

そこで、記載内容として考えられる項目を列挙すると、

  1. 譲渡の対象(目的)
  2. 譲渡日
  3. 譲渡財産
  4. 譲渡価格
  5. 支払い方法、支払時期
  6. 引渡時期
  7. 移転手続(登記・登録)
  8. 公租公課等の負担
  9. 善管注意義務
  10. 従業員の取扱
  11. 競業避止義務の免除等
  12. 瑕疵担保責任
  13. 譲渡承認株主総会
  14. 効力の発生
  15. 事情変更
  16. 規定外事項の協議
  17. 営業財産の賃貸借
  18. 営業収支の帰属
  19. 取引先等の承継、等が挙げられる。

この中で、当事者間で必要と思われる項目をその合意内容に会わせて記載することになるが、特に運送事業の認可だけに絞った譲渡譲受契約書の例を以下に掲載する。

(1)については事業の一部を譲渡することは出来ないことから、対象は「一般貨物自動車運送事業」の表現になる。
(2)は(1)と合わせて記載してもよい、但し認可日と調整の必要があるだろう。
(3)に関しては事業用車両、営業所、車庫等の事業施設が対象になるが、当事者間の事業計画の内容によって異なる。
(2)〜(8)については、実体に合わせて記入すればよい、(9)〜(13)及び(15)以降は必要に応じて記載する。
(14)は認可を持って効力が発生することになる。

ところで、来年七月からは代理人として譲渡契約書を作成することが出来るようになるわけで、申請書類が簡素化される中で契約書の作成は行政書士の重要な業務になるのではないでしょうか。

東京会古屋亨

Qいわゆる「介護タクシー」を巡る一連の新聞報道に関して解説と、今後の行政書士業務への見込みと注意点を教えてください。
A

この問題は、福岡県の介護タクシー事業者が、乗降介助と一体となったタクシー輸送を実施し、訪問介護サービスである乗降介助の対価として介護報酬二千百円を受け取り、一方で運賃は無料としたことから発生しました。

運賃が無料というのは、道路運送法違反です。

運輸省(当時)は、輸送に見合う運賃を受け取るよう指導しました。
一方、利用者からみると三十分未満ですと一割の二百十円の負担で乗降の介助付きでタクシーが利用できるのですからこんな結構なことはありません。
当該事業者は利用者の応援やマスコミの声をバックに運輸省の指導に従がいませんでした。
そこで、平成十三年一月五日に国土交通省自動車交通局旅客課は以下の見解を、公表しました。

「訪問介護と一体となった要介護者輸送の取扱いに関する運輸省としての現時点での考え方について」

一.当該事業に係る輸送形態については、介護保険の対象になるか否かにかかわらず、有償のタクシー事業に該当するものであり、タクシー事業の免許を受けるとともに認可を受けた運賃を収受することが必要である。

二.運賃に係る問題については、二つの場合に分けて考えることが必要である。

  1. タクシー輸送部分が市町村の特別給付事業(いわゆる横出し)の対象となっている場合
    • 利用者が支払うべき運賃の一部を、タクシー事業者、利用者及び市町村の合意のもとに、市町村が負担しているものであるが、タクシー運賃を利用者以外の者が負担することについては、道路運送法上何ら問題はない。
  2. 問題となっている事業形態の場合
    • 厚生省見解によれば、移送は介護保険の対象外であり、介護報酬は介護サービスに対する対価であって、運賃相当分を含むものとして支払われるものではない。
      しかしながら、タクシー運賃相当額が、事実上、当該事業の実施に伴う事業者の収入になっていれば、認可運賃を収受しているという理解も可能であり、道路運送法上ただちに違法とはいえない。
    • ただし、介護報酬と利用者の自己負担分を超える運賃分については、別途、利用者から収受する必要がある。

      この考え方により、介護保険の対象となる高齢者は介護保険を利用して、一割程度という非常に少ない負担により、介護タクシーを利用することが事実上可能となりました。

      一方で、訪問介護事業者は自社所有の自家用車や、ヘルパー個人所有の自家用車で移送サービスを提供しても、介護保険が適用されていたため、介護事業者の「白タク」行為が目立って多くなりました。

      そこで、九州運輸局は昨年十月自家用車(白ナンバー)による有償運送を道路運送法違反とし、介護タクシー(青ナンバー)を適法とする見解を明示しました。

      これに基づき、厚生労働省の指導で福岡県は、指定居宅介護支援事業者にあてた通知書に「訪問介護員の自家用車等を使っての通院・外出介助」については介護保険給付の対象と認められないとしてケアプランの見直しを求めました。
      これが他の自治体にも波紋を広げ、本年二月の旅客運送事業の規制緩和に向けて「介護タクシー」の新規参入が見込まれています。
      また、迎え撃つ既存の「タクシー事業者」の指定訪問介護事業又は基準該当訪問介護事業への新規参入も見込まれ、いずれも行政書士の守備範囲でありビジネスチャンスにつなげる努力が大切かと考えます。

東京会古屋亨

Q今年六月から運転代行の法律が出来るときいてますが、内容を教えて下さい。
A

平成13年6月20日法律第五七号「自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律」が成立しました。
今から二〇年ほど前にこの産業が地方都市を中心に発生し酔客を酔客自身の車で代行運転をして自宅等へ送り届けて料金を徴収するということで広く普及していきました。
発生の原点は公共交通機関の発達が追いついていない地方で、隙間産業として規制のないまま生まれただけに、タクシー類似行為となりやすい面を内包しているわけで多々問題を起こしておりました。

一方、タクシー業界は「タクシー代行」(酔客は、タクシーに乗り、酔客の車は陸送する)なるもので対抗して長年両業界の争いが続いていました。

そこで、この法律により事業として認知し、同時に規制の網をかぶせて、一定のルールの基に、健全な産業に育てようとするところから立法化されたものであります。

そして、本法律の骨子は、

*法の適用を夜間の酔客相手の事業に限定
*事業開始では都道府県公安委員会の認定と国土交通省の同意が必要
*保険契約、料金及び約款の掲示、安全運転管理者の選任、随伴車の表示などの義務化
*業務報告の徴収
*施行五年後に法内容を見直し

また、同時に成立した改正道路交通法では公布後3年以内に代行運転普通自動車に二種免許を義務化しました。さらに酒酔いなど悪質運転者への罰則強化も盛り込んでいます。

現在、全国でこの運転代行業者の数は、2500社余りと見られ、法の施行とともに新規参入も見込まれますので、かなりの数の認定申請が出ると予想されます。
申請書類については寄稿現時点でまだ決まっておらず、今後施行令等の成立を待って順次様式等も出されるものと思います。
さらに、施行令では運転代行に違反点数制度による営業停止基準を設定し、2年間の点数の累積により営業停止処分を命令できることが盛り込まれるようです。

具体的な違反と点数の関係は

  1. 道交法七五条一・四項(無免許運転)、道運法四条一項(無許可経営)等の違反が3点
  2. 代行法十条(名義貸し)、同十一条(料金の掲示)、同十六条(車両への標識の表示)、道交法七四条二の一項と四項(安全運転管理者)などの違反が2点
  3. 代行法十五条(役務提供条件の説明)などの違反が1点となる。

2年間の累積点数が初犯の場合4点で4ヶ月、前科一犯は3点で5ヶ月、前科二犯以上は2点で6ヶ月の営業停止処分とするもので、かなり厳しい内容になっています。
以上の通り、運転代行は関係する法令が国交省の範ちゅうと、公安委員会の範ちゅうの両方に関わっているため窓口がどちらになるか注目されておりましたが、業務が夜間の酔客相手という現場状況から見て、申請窓口や処分等は公安委員会が担当し、国交省と連絡を密にし協力して業務の適正な運用を図ると言うことに落ち着いたようです。

尚、この法律の解説書として、大成出版社から「自動車運転代行業適性化法の解説」が出ましたので参考にされて、6月施行日までに準備を整えて、行政書士の新業務獲得に役立て戴ければ幸いです。

東京会古屋亨

Q最近、適正化実施機関の監査で、運転者台帳の様式が変わったので指導を受けた事業者がおりますが、根拠法令は何でしょうか?
A

一般貨物自動車運送事業者は、必要な人数の運転者を常時選任しておかなくてはなりません。この運転者については、次に該当する者は選任できません。

  1. 日々雇い入れられる者
  2. 二ヶ月以内の期間を定めて使用される者
  3. 試みの使用期間中の者(十四日を越えて引き続き使用されるに至った者を除く)また、労働基準法でも労働者名簿を備え、所定の事項を記載することになっております。

ところで、ご質問の運転者台帳記載内容の法令ですが、貨物自動車運送事業輸送安全規則の改正があり(平成一三年九月改正施行)明確に記載されることになりました。

(運転者台帳)

第九条の三

一般貨物運送事業者等は、運転者ごとに、第一号から第八号までに掲げる事項を記載し、かつ、第九号に掲げる写真を貼り付けた一定の様式の運転者台帳を作成し、これを当該運転者の属する営業所に備えておかなければならない。

  1. 作成番号及び作成年月日
  2. 事業者の氏名又は名称
  3. 運転者の氏名、生年月日及び住所
  4. 雇い入れの年月日及び運転者に選任された年月日
  5. 道路交通法に規定する運転免許に関する次の事項
    イ運転免許証の番号及び有効期限
    ロ運転免許の年月日及び種類
    ハ運転免許に条件が付されている場合は、当該条件
  6. 事故を引き起こした場合又は道路交通法第百八条の三十四の規定による通知を受けた場合は、その概要
  7. 運転者の健康状態
  8. 第十条第二項の規定に基ずく指導の実施及び適正診断の受診の状況
  9. 運転者台帳の作成前六月以内に撮影した単独、上三分身、無帽、正面、無背景の写真

一般貨物自動車運送事業者は、運転者が転任、退職その他の理由により運転者でなくなった場合には、直ちに、当該運転者に係る前項の運転者台帳に運転者でなくなった年月日及び理由を記載し、これを三年間保存しなければならない。

以上です。尚その他今回の改正の概要は、

(一)運行管理の充実運行管理者の業務内容を拡大するとともに、運行管理者の資質及び安全意識の向上を図る。

  1. 乗務員の健康状態の把握(第三条・第二十条)
  2. 運転者台帳の整備(第九条の三)〈前述〉
  3. 運行管理者の業務の追加(第二十条)
  4. 複数の運行管理者を選任する場合の責任体制の明確化(第二十一条)

(二)運転者に対する安全対策の充実

  1. 運転者の勤務時間等の告示による基準の設定(第三条)
  2. 運転者に対する指導・監督の充実(第十条)
  3. 事故惹起運転者等に対する指導・監督の強化(第十条)

(三)事故実態の把握

  1. 乗務記録の記載事項における「事故」を明確化(第八条)
  2. 事故の記録に関する手続きを規定(第9条の二)

(四)その他

  1. 「飲酒」について明確に規定(第三条、第七条)

また、貨物自動車運送事業の監査方針について(平成13・3・29国自総102通達)の中で許可の更新制と同様の効果を期せられるように、より効率的な監査を強化する旨の内容がうたわれており、更に本年7月各運輸局、運輸支局内の組織変更により、監査課の新設と人員配置が行われました。
振り返って我々行政書士会の代理権の施行も始まり、業務の内容に変化が生じてくるものと思われます。

東京会古屋亨

Q貸切バスの事業者が、自治体の要請などにより、路線バスを運行できると聴きましたが、どのような申請になるのでしょうか?
A

一般貸切旅客運送事業者による乗合旅客の運送許可(道路運送法二一条第二号)は、「一般乗合旅客自動車運送事業によることが困難な場合」に行われることになっていますがこのうち、路線を定めて定期に運行するものには、以下四つが認められています。

  1. 地域協議会における協議結果に基づいて貸切事業者が行う乗合運送であって一定の条件を満たす場合。
  2. 1.のほか、公共的な主体(商工会議所、学校、病院、社会実験の主催者等)の要請による運行で、一定の条件を満たす場合。
  3. イベント客の輸送等でイベント主催者の要請による場合。
  4. スキーバス、帰省バス等臨時的な場合。

このうち(3)(4)は別として、(2)の事例としては、貸切事業者が○○市の要請を請けて、交通渋滞地域でマイカー規制の代替輸送として利用者からは百円程度の低料金で、市内循環型のコミュニティーバスを路線を定めて定期に運行するもの等がありますが、これは次の三つの用件をすべて満たす必要があります。

イ、一般貸切旅客運送事業者による運行について、一部利用者への負担を求めつつ、当該公共的な主体が委託又は補助等による参画を行うことにより、借り上げ又は借り上げと同等の形態で行われているものであること。
ロ、一般乗合旅客運送事業者の路線と競合することにより当該路線の維持が困難となり、公共の利便が著しく阻害されるおそれがない場合。
ハ、当該許可を受ける一般貸切運送事業者において、通常の一般乗合旅客自動車運送事業とは異なる運行であることを利用者に対して明らかにしていること。

次に、申請書に記載する内容は、施行規則十九条により、

  1. 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
  2. 運送しようとする旅客
  3. 運送しようとする期日又は期間
  4. 運送しようとする区間又は区域
  5. 運行時刻(運行時刻を定めないものにあつては、運行する時間帯)
  6. 使用する自動車の種別ごとの数
  7. 運送を必要とする理由

前項の申請書には、予定する運輸数量を記載した書類を添付するものとする。

その他の添付書類としては、以下のものが必要となります。

  1. 運行区間系統略図
  2. 停留所の名称及び区間のキロ程
  3. 時刻表
  4. 配置車両表
  5. 停留所位置概略図
  6. 事業施設関係(車両)
  7. 運転者名簿
  8. 市からの要請文

更に、この申請には約款の認可申請と運賃の届けがセットになります。約款は、標準約款を運行計画に合わせて手直しする必要があります。また、運賃は特殊なケースになるので、原価計算が必要になります、もちろん○○市の補助金と運賃収入で輸送原価ほか経費が賄えればよいわけです。
一方、(1)の事例としては、過疎地域や交通空白地帯の場合で地域協議会の協議結果に基ずく場合に限られ、協議会で詳細が決まりますから、申請内容は協議結果に基づく内容である旨付記すれば、省略できることになっており、ごく簡単な申請で受理されているようです。

東京会古屋亨

Q各県のトラック協会から、トラック事業者会員宛に「郵便物の運送業務委託の一般競争入札公告について」事務連絡があったと聞きましたが、詳細が解りましたら教えてください。
A

本年二月一四日付で、郵政事業庁から前記の入札公告が発表されました。今までは郵便物の輸送は一部の運送会社とその系列が握っておりましたが、一般入札は今回が初めてのことになります。

まず前段として入札参加資格にパスしなければなりません。この要件は、総務省競争参加資格の「役務の提供等(運送)」に格付けされていることと、運送事業法の関係法令の遵守が含まれております。事前提出書類の中に、直近の営業報告書・輸送実績報告書、運送事業法の事業計画の記載事項、運行管理体制を記載した書類(運行管理規定含む)、使用している運送約款、届け出た運賃料金表等が含まれておりますから、普段からいい加減な事業者ですとこの段階で篩に掛けられる事になります。

晴れて「参加資格有り」の通知を受けると今度は入札説明会に参加が許されて、運送区間、便数、運送方法その他必要な条件を書いた仕様書等を渡されます。これに基づいて各路線ごとに入札書と運送計画書を入札日までに提出します。この運送計画書には可能な限りその内容が確認できる補足説明資料を添付しなさいとなっております。

次に審査方法について説明しますと、運送計画と見積価格との総合的な評価方式となっており、(1)品質評価と価格評価をそれぞれ一〇〇点満点で点数化する。(2)品質評価と価格評価の配点は、3(品質)対2(価格)とする。従って、品質三〇〇点、価格二〇〇点、合計五〇〇点満点で評価をする。そして品質評価(運送計画書評価)の方法は、(1)郵便物運送業務の実施方法について「安全確保」「正確な運行」「迅速な運行」「信書の秘密保護」「社会的要請への対応」という五つの観点から評価をする。(2)各評価項目ごとに、評価基準に照らして、相対的な内容の優劣に基づき採点する。(3)配点については、評価項目の重要度によりウエートづけをする。
となっており評価項目も明示されていて、すべて書類審査で行うようになっています。この書類には、乗務員の乗務計画及び配車表、使用する車両の点検・整備計画、業務点呼・日常点検、事故処理要領・対応体制、運行管理体制、指揮命令系統図、就業規則・服務規律・賃金規定、時間外・休日労働の協定書、運転者指導要領等、運送事業法による法定書類や行政書士の関与書類が数多く含まれています。

また、代理申請・代理入札も可能です。但し、代理入札に関しては、当然ながら二者以上から受けることは出来ません。
今回の入札では、対象路線は東京から名古屋・関西方面と、仙台への下り便で、年間の運行日数は各路線とも三一八日(毎日運行)と二六七日(休日のみ運休)の二種類でした。

郵政事業庁の担当者の話では年内にもう一度入札が予定されているとのことで、四月一日より、郵政公社が発足しましたのでサービスの向上コストの削減を目指すことになる訳で、更に入札による募集が増えるものと考えられます。
尚、郵政事業庁の一般入札一覧のホームページアドレスは以下の通りです。

http://www.shizai2.yusei.go.jp/supplier/scripts/uf050aflm.asp

東京会々員 古屋亨

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