国の予算編成方針「経済財政運営と改革の基本方針(いわゆる「骨太の方針」)2026」への行政書士制度発足以来初の明記について

日本行政書士会連合会
会 長 宮 本 重 則

 全国の行政書士会及び会員の皆様には、平素より本会の事業推進にご理解ご協力をいただき、心より深謝いたします。また平素、地域住民の皆様と地方公共団体との橋渡し役として、行政書士制度の発展のためにご尽力いただいておりますことに、重ねて御礼申し上げます。

 さて、昨日、政府は、「経済財政運営と改革の基本方針2026」(以下「骨太の方針2026」という。)を、経済財政諮問会議の答申を経て閣議決定いたしました。

 日本行政書士会連合会並びに日本行政書士政治連盟は、機を逃さぬよう、更なる国民の権利利益の実現を目指し、関係各所に今回の法改正の趣旨をご理解いただくよう努めました。関係各所からはご理解をいただくとともに、力強いご支援を賜われました。

 骨太の方針は、政府の経済財政運営及び予算編成の基本的な方向性を示す重要な方針です。行政書士制度の歴史上初めて、国の予算編成方針に位置付けられたことは、国民のための行政書士制度発展に向けて、大変意義深いものであります。

 骨太の方針2026の「第3章 責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」」の「3.主要分野ごとの重要課題と取組方針」の「(4)持続可能な地方行財政基盤の強化」に、デジタル社会の実現に向けた自治体AX/DX等の取組とともに、「改正行政書士法[161]を踏まえ、適切な対応を図る。」との文言が明記され、脚注には、「161 行政書士法の一部を改正する法律(令和7年法律第65号)では、デジタル化を踏まえた行政書士の使命・職責規定の創設、特定行政書士の業務範囲の拡大、業務制限規定の明確化等が行われた。」と明記されました(注)。

 これに併せて、「「経済財政運営と改革の基本方針2026」を踏まえた改正行政書士法への適切な対応について(通知)」が、総務省自治行政局長から各府省官房長等宛て及び各都道府県知事宛てに、また、同局行政課長から本会宛てにそれぞれ発出されました。

 骨太の方針2026に「改正行政書士法を踏まえ、適切な対応を図る。」との文言が明記されたことは、国及び地方公共団体において、改正行政書士法の趣旨を踏まえた適正な制度運用を着実かつ速やかに推進することが政府の基本方針として明確に位置付けられたことを示すものであり、国民のための行政書士制度の一層の発展に向けて、その意義は極めて大きいものと考えております。

 私たち行政書士は、本年7月1日現在、全国に約5万6千人を擁し、1,741市区町村のうち1,534市区町村の全国津々浦々に遍在しており(市区町村カバー率:88.1%、人口カバー率:99.5%)、このうち約6千人の特定行政書士が866市区町村(市区町村カバー率:49.7%、人口カバー率:89.9%)において、国民の生活向上と社会の繁栄進歩に貢献してまいりました。

 本会といたしましては、全国の行政書士会と連携して、行政書士の使命及び職責について会員の理解を深めるとともに、各種デジタル手続に必要な知識の研鑽や行政書士の資質の向上を図るための研修その他の取組を推進していくほか、各省庁、地方公共団体その他関係機関との連携を一層深め、行政手続の円滑化及び国民の権利利益の実現に努めてまいります。

 会員の皆様におかれましては、骨太の方針2026の閣議決定を一つの大きな契機として、より一層行政書士としての使命と職責を深く認識していただくとともに、更なる資質の向上に努め、行政手続の円滑化及び国民の権利利益の実現に資することを通じて、国民の信頼と期待に一層応えていただきたいと存じます。

 引き続きご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。


注:改正行政書士法の概要
 本年1月1日に施行された「行政書士法の一部を改正する法律」(令和7年法律第65号)は、近時の行政書士制度を取り巻く状況の変化を踏まえ、①行政書士の使命と職責を明確にするとともに、士業法で初めて「デジタル社会への対応」に係る努力義務を規定したこと、②特定行政書士の業務範囲を、行政書士が「作成することができる」官公署に提出する書類に係る許認可等に関する不服申立て手続へ拡大したこと、③業務の制限規定に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」との文言を加え、その趣旨を明確にしたこと、④両罰規定を整備し、業務の制限規定に違反した場合には、行為者のみならず、その法人に対しても罰則を適用することとしたこと等を内容とするものです。