平成28年10月6日

相続手続業務に関して会員が懲戒処分を受けたことについて
日本行政書士会連合会
会長 遠 田 和 夫

 一部報道がなされたとおり、平成28年10月5日、神奈川県行政書士会所属会員である行政書士が、神奈川県知事から業務禁止の懲戒処分を受けました。この処分は、行政書士法の規定により行政書士としての登録が抹消される、最も重い処分です。
 また、神奈川県は、当該行政書士の違反行為の中に刑法上の業務上横領罪に該当すると思料される行為が含まれているとのことから、被処分会員を刑事告発しました。

 処分理由は、依頼者から受任した相続手続業務に関し、業務上保管していた預貯金等のうち少なくとも1,500万円を自己の用途に使用し、未だに約1,500万円を返還していないというものです。

 当該行政書士によるこの行為は、依頼者の信頼を大きく裏切るものであり、大変遺憾であります。 被害を受けられた方に対し深くお詫び申し上げるとともに、関係者の皆様に御迷惑や御心配をお掛けいたしましたことにつきまして、大変申し訳なく思っております。

 行政書士として、国民の皆様に必要とされ、その信頼に応えることが私たちの使命であります。国民の皆様の信頼を取り戻すべく、会員の指導を徹底し、さらなる努力を重ねてまいりますので、行政書士制度に対する一層のご理解をお願い申し上げます。