日本行政書士会連合会事務局における「カスタマーハラスメントに対する基本方針」
1.はじめに
日本行政書士会連合会は、全国の行政書士が法令に則り、日常生活や事業活動において必要となる書類の作成及び手続の支援等を通じて、行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに、国民の皆様の利便に資することを推進し、日本に暮らす方々が、性別、年齢、国籍、文化、社会的地位等にかかわらず、誰一人取り残されることなく、権利及び利益を適切に享受することができる社会の実現を目指しています。
本会の活動においては、全国の行政書士会会員をはじめ、国民及び事業者の皆様からご意見、ご要望、ご指摘等をお寄せいただくことがあります。これらは、本会が業務の改善を図り、より良質な事業活動を行うとともに、社会的責任を果たしていく上で、極めて重要な機会であると考えています。
一方で、ご意見等の内容や申出の態様によっては、社会通念上相当な範囲を超え、暴行、脅迫、人格を否定する暴言、不当又は過剰な要求、執拗な言動等により、対応に当たる事務局職員の尊厳を傷つけ、就業環境を害するものがあります。このような著しい迷惑行為は、事務局職員の心身の安全を脅かすだけでなく、本会の円滑かつ適正な事業活動にも支障を及ぼしかねない重大な問題であると認識しています。
このような状況を踏まえ、事務局職員が安心して業務に従事できる安全な就業環境を確保するため、日本行政書士会連合会事務局における「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を定めます。
2.本会におけるカスタマーハラスメントの定義
本会では、「カスタマーハラスメント」を、「職場において行われる本会会員、国民、事業者その他本会の事業に関係する方の言動であって、事務局職員が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、当該職員の就業環境が害されるもの」と定義します。具体的には、以下のような行為が該当し得ます。なお、これらは例示であり、該当行為はこれらに限られるものではありません。
- 身体的な攻撃(暴行、傷害等)
- 精神的な攻撃(脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、土下座の強要等)
- 威圧的な言動(大声、威嚇、執拗な叱責等)
- 人格を否定する発言又は差別的な言動
- 本会の業務、過失又は対応内容と合理的な関係を欠く謝罪、金銭補償その他の要求
- 拘束的な行為(不退去、居座り、監禁、長時間又は反復継続する電話・面談の要求等)
- 同様の電子メール等を執拗に繰り返し送りつける行為
- 業務上対応困難又は対応不能な要求の強要
- 合理性を欠く要求又は社会通念上過剰な要求
- インターネット又はSNS等への投稿若しくは公表を手段として、事務局職員を威迫し、又は不当な要求への対応を強いる行為
- 本会又は事務局職員の信用を不当に毀損する内容、事務局職員のプライバシーに係る情報又は個人情報を、インターネット又はSNS等に投稿し、又は拡散する行為
- 事務局職員の個人情報等を執拗に聞き出そうとする行為
- 事務局職員に対する性的な言動、性的指向又はジェンダーアイデンティティに関する侮辱的な言動その他のハラスメント、つきまとい行為等
※カスタマーハラスメントは、傷害罪、暴行罪、脅迫罪、強要罪、威力業務妨害罪などの犯罪行為にも該当する可能性があります。
3.カスタマーハラスメントへの対応
- 上記のような、カスタマーハラスメントに該当すると判断した場合には、対応の中止、以後の対応方法の限定、又は必要な範囲での対応拒否等の措置を講じることがあります。
- 暴行、脅迫その他の犯罪に該当し得る言動又は事務局職員の安全を脅かす行為については、必要に応じて直ちに警察へ通報し、顧問弁護士その他関係機関と連携して、組織として毅然と対応します
4.本会内の対応
- カスタマーハラスメントを受けた事務局職員の安全確保及び心身のケアを最優先します。
- 事務局職員に対して、カスタマーハラスメントに関する知識及び対処方法等の周知・研修を行います。
- 相談窓口及び報告体制を整備し、事実関係を迅速かつ正確に確認した上で、必要に応じて顧問弁護士、警察その他関係機関と連携します。
2026年9月
日本行政書士会連合会 会長
